#21 東南アジア最終章にして最大のアクシデント
6月3日23時30分 ペルジャヤ・タイムズスクエア
東南アジアシリーズの終着点"シンガポール"のバスチケットにはそう記されていた
が
どこにあるのかわからない。
道端の警備員に尋ねると、彼は指を天に向けて突き刺した "あれだよ"
まさにマレーシアを表すジェスチャーだった。申し訳程度の個性を含んだ高層ビルの大群。
地図を見るより天を見たほうが明快だ。
夜行バスは予定通り出発した。
これまで幾度となくバスで東南アジアを縦横無尽に駆け巡ってきた小生にとってもはやバスは直近ド真ん中のストレートだ。
4時間が過ぎところでマレーシア出国のイミグレーションに到着
難なくクリア。再三申し上げるが、東南アジア陸路のイミグレーションはザルだ。
その後再びバスに揺られ20分 今度はシンガポール入国のイミグレーションだ。
人集りだがバス内は暗闇だった為、同じバスのメンバーは把握出来ていない。
インド人のニアズを除いて。
入国審査に時間がかかってしまった。初めて審査官からの質問が飛んで来たのだ。
英語話せる? - 少しなら
今までどこ行った? - 東南アジア諸国です(スタンプ見りゃ分かるやろうが)
次はどこ行く - インドです
何で? - 行きたいからです
インドの後は? - ドバイです
ドバイの後は? - エジプトです
相当な時間を費やし無事入国、そしてバス乗り場へ向かう。
がしかし
バスが一向に来ない。
と同時に露頭に迷うインド人をみつけた。
ニアズだ。
彼は左胸に馬鹿デカく H&M と書かれたパーカーを着ているから一目瞭然だ。
ちなみにH&Mとは ヘネスアンドマウリッツの略である。
複数のバス会社の関係者と協議した結果、バスは我々を置き去りにし既にシンガポールへ向かったと断定した。
マレーシアとゆう国が一気に嫌いになった。
これまで乗客を置き去りにし出発するバス会社が存在する国は無かったからだ。
しかしインドのニアズは一切気にしていない。
インド人はインプットもアウトプットも適当なのか?
聞くところにより彼は南部のケーララ州出身だ。南インドは人柄が落ち着いていると聞いた事がある。たしかに穏やかだ。
我々は新たにバスを手配し移動
AM6時 無事(?)シンガポールに到着しインド人が暮らす街 リトルインディアへ向かった。
インド人とインド人街で飲むコーヒーは美味かった。これまでの道のりが険しかったからだ。
旅はアクシデントの連続だ。
大なり小なり問題はいつもあるがうまく交わす能力は大切。
移動は結局到着すればいい何時間かかろうが置き去りにされようとも。
目的を明確にする事を学んだ旅路だったように思える。
シンガポールは2日滞在のちアジアのボスに行きますよー
アディオス