#12 なぜお前は安宿を選ぶ?
バックパッカーに家など無い
訪れる先々で宿を取る必要がある。
さもなければ野宿だ。
正直言って"野宿でもええや"とゆう選択肢は心の隅にいつもある。
海外を長期で旅する馬力をもってすればそんなの屁みたいなもんだろう。
が、しかしそれは翌日のコンディションに影響する。
夜通し朝まで遊んだ翌日が爆睡で終わるのと一緒。
せっかくの海外生活、ただの1日、1秒たりとも無駄にはしたくない。
いかに移動と宿の手配をスムーズに行うか
旅の質を左右するミッション。
そこで登場するのがBooking.com, agoda , HostelWorld といった宿予約サイトだ。
スマホひとつで世界中の宿の予約ができ、しかも価格帯や朝食付きか など詳細な検索まで出来るもはや千手観音像のようなサイトだ。
1泊30000円レベルから1泊300円レベルまで
宿予約サイトの懐は深い。
小生のサイトマップはもっぱら
"料金が安い順に表示" だ。
そこに表示されるのは100発100中で"ドミトリー"の部屋だ。
ドミトリー については小学生の時の宿泊訓練やスポーツの合宿所をイメージされたい。
大部屋に無数の2段ベッドがあり、そこに寝る。
ハッキリ言ってドミはギャンブルだ
口コミレビューや画像があるとは言え
細かい部分やどんな野郎が同部屋か などコントロールし得ない。
個室に比べてプライバシー保護に欠ける面は否めないが、そんな温室育ちはまずドミには来ないだろう。
最低ランクともなれば男女混合部屋などザラにある
そして資金をできる限り"経験"に投資するバックパッカーの選択は手洗いだランドリー代をも無駄には出来ない。
洗面器で手揉みし、部屋で干すスタイル
小生もその1人だ。
ではなぜお前はそんなアンタッチャブルで生活感丸出しなドミを選ぶのか?
答えは1つ
様々な人が居るから。
そこには確かな生活がある。
世界中で奇跡的にピンポイントで集まった人間がそこで生活を共にする
それぞれの国について話し旅について話す。
そして打ち解けるまでの緊張感とアイスブレイク。
自分自身のコミュニケーション能力の向上と肝の据わり味を肌で感じれる機会だ。
そして宿の仲間とメシに行く事もあるが、そのような場で目の当たりにする食文化の違いやたわいも無い会話こそが旅の醍醐味ではないか?
小生の英語力など中学生に毛が生えたレベルだ。まだまだネイティブの会話は聞き取れない。
英語に関しては1つ会話が成立して喜び1つ聞き取れず落ち込む野球の打線のような物だ。
それでも1つ1つ経験を積み重ね語学力を付けていきたい。
そして何も出来なかった1日であろうとも宿で出会った仲間と話が出来れば特別な1日に変わる。
疲れれば個室に泊まる日も時にはあるだろうが結局ドミに戻るだろう。
今のところ宿は全てドミトリーだ。
これから先カウチサーフィンやAirbnbなど様々な媒体を駆使して宿を手配する予定でウーバー、Grabなどに代表される配車サービスはすでに使った。
移動や宿手配、航空券手配など旅に関連したソーシャルメディアにかなり興味があって実際に使い体感していく。
街では75リットル級のバックパックを持った欧米人をよく見かける。
ラオス ルアンパバーンの宿で同部屋だったオーストリア人のステファンに聞いてみた。
"なんで若い欧米人はバックパッカーが多いの?"
"そうだね、単純に自分の国以外に興味があるのと社会勉強かな。高校、大学を卒業してすぐに働き出したところでまだ自立心は備わってないと思うんだよね。自分が何が好きで、何に向いているかもまだ分からない。だから1年ぐらいかけてひとりで貧乏旅行させる家庭も多いし、社会もそれについて理解があるよ。"
いわゆるギャップイヤー。レールに乗れるか逸れるかの日本社会では考えられない。
だがそのような考え方を知り得たのも旅に出たからだ。
1泊400円の安宿にもう1日延泊した
次はダナン 宿を探そう。