#29 検問 兵士 マシンガン…🇪🇬🇮🇱 中東を旅すると言うこと。
6月31日23時59分
俺はドバイ国際空港に居た。
明日の飛行機は13時 今日の宿は取っていない。
そう、お得意の空港泊だ。
空港は冷房が効いている上に清掃するスタッフが24時間いる為、清潔な上に至る所にイスがある。
気になる治安面は情勢不安定な国の空港ほどセキュリティが厳しい。インドは搭乗券がなければ入場すら許されない。
翌朝 いつものようにラウンジで腹一杯の食事を採りカイロへ飛んだ。
カイロに着き時計を見ると23時を回っていた。
"今日も空港泊か" そう呟きながら慣れたように寝どころを探した
エジプトに対してのイメージ
砂漠ぅうう〜〜〜!
ピラミッドぉおぉ〜〜⤴︎!!
スフィンクス〜〜〜
そのような古代的なイメージは一瞬にして壊れる華麗なビルディングではないか。
エジプトの国民食コシャリ
細かいスパゲティに豆にミートソースの炭水化物モンスター兼バックパッカーの命綱
エジプトの物価は非常に安く、1泊500円 レッドブル1本120円程。この高級飲料水は物価が安い国でしか飲めない
翌日 隣町のギザへ
ここはピラミッドやスフィンクスがある街だ。
街中では馬が交通機関として使われ、強い日差しが降り注ぎ一気に当初持っていたエジプトのイメージが現実化された。
この想定の範囲内の景色と想定の範囲を超えた景色のバランスは大事だと思っていてエジプトではその振り幅が大きかったように思える
あたり一面砂漠で言葉を失った。
その大地が生み出すスケール。
看板も電柱も車も何もないただ青い空と砂の景色に思わず"やべぇ"と呟いきそれは完全に想定の範囲内を超えた景色だった。
頭の中で描いた予想図とリアルを目にした時の完成図のギャップの振り幅が"感動"であるとその時確信した。
例え全財産を失い何もかも無くなったとしても経験と知識だけは無くならないし誰からも奪われない。
エジプトはもう1都市ダハブへ行く事にした。
イスラエルまで陸路で移動する為の中継地点だ。
カイロからダハブへのバス移動中に受けた検問は5回。
拳銃を腰に据えた警官、マシンガンを肩から抱えた兵士による検問を受けている最中に中東にいる事を実感した。テロはいつ起きてもおかしくない。
さて
ダハブはダイビングの名所として知られ物価の安さからダイビングのライセンスが格安で取得できる場所だ。
今回はダイビング免許取得を見送り同じ額にてグアテマラのスペイン語学校に行く予定!
シュノーケルは1日60円で借りれるので滞在中毎日海に潜る生活。
ここでの海の青さも完全に"想定の範囲外"だった。慣れないシュノーケルでの荒い呼吸の最中にずっと 青すぎやろ。宿のディープブルーってゆう名に恥じんすぎるやろ。と思いながらひたすら泳いだ。
宿で出会ったケンジさんと共にキングチキン通称"キンチキ"へ
ケンジさんは1年半旅しているシェフだ。
宿でメニューを考案したり店のロゴを作ったりしている姿が印象的だった。
彼はイスラエルからここダハブにやって来ていて聞くところによるとイスラエルは物価高。
この400円のチキンが最後の晩餐になる事を覚悟してエジプトとイスラエルの国境の街、ターバへ移動した。
外はゴツゴツした岩まみれ相変わらずの検問でバスは思うように進まない。
しかもこのダハブ→ターバの路線は数年前にバス爆破テロが起きている。今日死んでもおかしくない。と生きた心地がしないバスだったが無事国境に到着。
世界一厳しいと言われるイスラエルのイミグレーション。
合計3関門用意されていて
① 入場前のグラサン兄貴からの質問
② 荷物検査
③ 入国審査官による質問
①は簡単な質問(イスラエルは何日滞在するか?目的は?エジプトで何した?など)で難なく通過
②の検査レーンには数人女性スタッフの姿が。
ああ美人やな。また美人。ん?ある?美人しかおらんくない?もう別室送りさせてくれ!と願うもここも通過
③のラスボスは小学生のときの女性の先生、小長谷先生的な雰囲気を放っていた。
10個ほどの質問がその辛辣な表情から次々に飛んでくる。なぜイスラム教の国家にいったか?など深入りした質問も含まれていたが意外と余裕で通過し美人と別室行きの夢は潰える。
ユダヤ教、イスラム教、キリスト教の聖地とされ首都として主張しているエルサレムは国際的に承認されていないとゆう様々な事情が複雑に混ざり合う国だ。
黒いスーツと長いモミアゲにハットを被った超正統派のユダヤ教徒が体を揺らしなぎら何かを呟き嘆く姿は衝撃的だった。
と同時に無宗教な自分は"信じる"とは何かを考えさせられた。
日本は宗教の縛りはあまりない(と思う)がゆえに神の教えがー!とか聖書がー!とかで行動を選択する事は無い。
宗教の教えじゃなくて周りの目や空気が行動を決める事が多いように思える日本はいつしか自分の本当の意思より周囲の目が第一。
少なくとも一人で海外回ってる自分は周囲の目もクソもないし全て意思決定を自分で行う事ができる。
様々なアイデンティティが混在するエルサレムの旧市街は独特の雰囲気。地中海性気候の強い日差しと白い街並みのコントラストが美しい。
そして信仰は違えど街は存在するとゆう事。
作られた観光地は世界中たくさんあるがこれほど根深い文化が入り組んだ街は他にあるだろうか?
洞窟みたいな宿のスタッフのホスピタリティは最高だった。
入国審査といいイスラエル人はかなりの親日と思う。"日本人だよ!"と言うと露骨に良い反応をしてくれる。
新市街は打って変わってもはやヨーロッパ。
イスラエルのマックは青で最初パチモンやろ!と思ったけどちゃんとしたマックです(笑)
新市街からバスで2時間 死海へ
性格的に冷めてる部分あって
"浮くだけやん?大した事無いやろ。"
と思っていざ入る。そして浮く。
"やべーーーー!!!バリ浮くやんけ!そしてアホほど塩っぱい!!foooooooo!!!"
世界中ひとりで行ってここまで楽しめるビーチ無いっすよ。
見所に富んだイスラエルで最も衝撃的だったのは軍服を着てマシンガンを持った女性兵士の姿。バスターミナルやフードコート至る所で見かけた。18歳から数年の兵役義務があるイスラエル。この国の状況を表すかのような光景だった。
イスラエルを出た数日後にガザ地区へミサイルが打たれたとゆうニュースを見た。
しかしエルサレムで身に危険を感じた場面は一切なかった。"中東"と一括りにして避けるのではなく自分の目で確かめるのが1番大切だ。
検問 兵士 マシンガン 入国審査
非日常な大げさに言えば いつ死んでもおかしくない 状況で旅した中東を超えて少しは度胸付いたんちゃうか?
次も魅力的な国へ!
アディオス!